昔、暮らしていた田舎家のことです。ある夜、母親が木の実を拾いに庭へ出ました。しばらくして、母の笑声が響きました。その笑声、いつもと全く同じ。
しかし、何かがおかしかったんです。次の瞬間、母の「手伝って」という声が聞こえ、私は冷たい戦慄が走りました。先程の母の笑声がまだ響く中、その声は異様でした。
それから数秒後、背後から本物の母が「手伝って」と言いました。ふと視線を上げると、庭の木々の間から、私たちを見つめる奇妙な存在が見えました。夜の闇に眼だけがぎらぎらと光っていました。

タイトル

母の声

タグ
笑い声
投稿者
S. A.
投稿日
2023-07-08
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